投資信託の複利効果にだまされてはいけない:その2/長期保有しても値上がりしなければ効果は得られない

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投資信託の複利効果について。

現在投資信託で資産運用中の方は、先に”投資信託の基準価額は前日比で変動するので、保有ファンドの評価額も同じように前日比で変動する”ということを確認して頂けると分りやすいと思います。

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 これが投資信託の複利効果

保有ファンドの資産評価額を確認

下の画像は、今月(5月)の9日に我が家の投資信託の損益報告をした時に使ったモーニングスターの損益グラフです。

▼以前の損益報告記事はこちら

【投資信託】アクティブファンド運用1年で234万円の含み益/リターンはインデックスの2倍以上!

・投資額:10,000,000円

・現在の評価額:12,349,627円

・現在の含み益:+2,349,627円(+23.4%)

ちなみに、保有ファンドは高コストの国内中小型株ファンドを数本保有しています。

 資産評価額は複利運用の結果

たとえば、この翌日に、

前日比1% 値上がりしたらどうなるかというと、評価額は123,496円増加して12,473,123円になります。

計算①:前日の評価額12,349,627円×1%

123,496円(小数点以下切捨て)

計算②:評価額12,349,627円+123,496円

12,473,123円

結果:前日比で1%値上がりすると、評価額は123,496円増加して12,473,123円になりました。そしてこれが複利運用の結果になります。

なぜこれが複利運用になるのか?

複利運用になる理由は

計算①:前日比+1%で増加した123,496円は、元本の10,000,000円と含み益の2,349,627円を足した12,349,627円(評価額)の1%なので(1%の値上がりなので)、つまり、含み益の2,349,627円も1%値上がりしてさらに利益を生んだので、これは複利になります。

利益が利益を生む。これは複利です。

ただし、利益といっても利益確定する前の運用から外れていない『含み益』なので、これは利益を再投資(運用)しているのと同じ状態になります。

つまり、運用中は利益(含み益)が利益(含み益)を生む可能性がある状態。これが投資信託の複利運用になります。

資産評価額は前日比で変動する

このように、投資信託の基準価額は常に前日比で変動するので、当然、保有ファンドの評価額も同じように前日比で変動します。

保有ファンドの資産評価額には含み損益(利益・損失)が含まれているので、結果的に、投資信託は毎月分配型もインデックスも自動的に複利運用になります。

「分配金を受取ると複利効果が薄れる」という説明は、「一部解約を繰り返すと値上がり効果が薄れる」に変えた方がイメージしやすいですね。

「含み益」が、新たな含み益を生む

下の画像はマネックス証券の僕名義の口座で、先月のある日の資産評価合計です。

投資額は500万円ですので100万円以上の含み益があります。

ですので、前日比+0.89%の53,998円の中には含み益が生んだ利益も含まれます。つまり複利運用。

投資信託の複利効果

たとえば1年後の我が家の投資信託の評価額が15,000,000円になっていたら、前日比+1%は150,000円になりますが、数年後、評価額がさらに増えて20,000,000円になっていたら、前日比+1%は200,000円になります。

同じ『前日比+1%』でも、資産評価額が大きくなればなるほど+1%で増加する金額も大きくなります。

このリターンがリターンを生んで雪だるま的な資産の増加が複利効果になるわけですが、

もし、保有しているファンドが全然値上がりしなかったら、当然、含み益が含み益を生まないので、100万年保有し続けても資産は1円も殖えません。

関連記事ジェイリバイブで投資信託の複利効果を説明してみる/投資信託は信託報酬で決めていいの?

▼2018年5月17日に追記しました。

ひふみ投信の複利効果を検証

今度は実際に『ひふみ投信』を使って、10年前の2008年10月1日に100万円投資した場合の運用結果を、モーニングスターのポートフォリオ登録を使って検証してみます。

関連記事これを使えば投資信託がわかる!モーニングスター・ポートフォリオの登録方法(PC)

先に『ひふみ投信』の2018年5月17日現在の基準価額は53,007円だということを確認しておきます。

検証①:2008年10月1日に100万円投資

『ひふみ投信』は、2008年10月1日に基準価額10,000円(10,000口が10,000円)でスタートしているので、この日に100万円投資して100万口購入したという設定でポートフォリオ登録します。

・購入日:2008年10月1日

・投資額:100万円

・分配金:再投資

・手数料:0円

■2018年5月17日現在の損益

投資額(円) 1,000,000
保有口数 1,000,000
評価額(円) 5,300,700
損益(円) +4,300,700
 % +430.07%

結果は、2018年5月17日現在の『ひふみ投信』の基準価額は53,007円なので、10年前に投資した100万円も5,300,700円の評価額になります。

  基準価額 評価額
2008年10月1日 10,000円 1,000,000円
↓↓↓ ↓↓↓ ↓↓↓
2018年5月17日 53,007円 5,300,700

このように、「基準価額の推移」と「評価額の推移」はきれいに連動するということがわかります。当たり前と言えば当り前なのですが。

検証②:ひふみ投信の複利を検証

2018年5月17日現在5,300,700円になった資産の内訳は、投資元本の1,000,000円と4,300,700の含み益です。

さて、もしここから1%値上がりしたらどうなるでしょうか(前日比+1%)? 答えは53,007円増えて5,353,707円の評価額になります。

現在の評価額5,300,700円×1%

=53,007円

現在の評価額5,300,700円+53,007円

=5,353,707円

投資元本の100万円と、含み益の4,300,700円も1%値上がりするので、自動的に複利運用になります。

評価額の中の『含み益』という利益は、運用から外れていないリスクに晒されたままの利益なので、何も作業しなくても自動的に利益を再投資(再運用)しているのと同じ状態になります。

検証③:チャートは複利運用の結果

先の検証①で、評価額の変動(増減)と基準価額の変動(値上がり値下がり)は連動するということがわかりました。

そしてその変動を折れ線グラフにしたものが基準価額のチャートです。

上のチャートは、ひふみ投信の2008年10月から現在までの基準価額の推移で、投資した100万円が5,300,700円になるまでの過程と同じグラフなり、複利運用の結果になります。

ですので、投資信託は長期保有しても基準価額が上昇しなければ複利もクソもないということになります。値上がりしないファンドは100年保有しても資産は殖えないのです

チャート比較

今回検証に使った『ひふみ投信』と、高コストで国内中小型株ファンドの『ジェイリバイブ』の過去3年間のチャートを比較すると次のようになります。

・赤のライン:ひふみ投信 +67.98% 100万円が3年で167.98万円に増えた計算になります。

・ベージュのライン:ジェイリバイブ +92.66% 100万円が3年で192.66万円に増えた計算になります。

ひふみ投信とジェイリバイブ、

どっちを保有したいですか? 

ちなみに、我が家はひふみ投信は元々保有していなかったのと、ジェイリバイブは数か月前に純資産残高の急激な増加が気になったので、別のファンドに乗換えました。

乗換えるファンドを決める時は何度もチャート比較しましたが、信託報酬の比較はほとんどしていません。過去の実績を信じるのみです。

投資信託の基準価額は率で変動する

「投資信託は複利運用」の理由は、本文と先の検証②でも書いたように、基準価額(評価額)は前日比〇%(率)で変動し、結果、前月比、前年比〇%というで変動するからです。

では本当に投資信託は率で変動しているのか?

金額では変動していないのか?

検証してみたいと思います。

投資信託の基準価額の変動は率(%)か、金額(円)か?

検証②で、2018年5月17日現在の評価額5,300,700円が1%値上がりすれば、53,007円増えて5,353,707円の評価額になると書きましたが、これは、ひふみ投信の基準価額が1%値上がりすれば評価額もこうなります。

基準価額の値上がり額を計算すると、53,007円の1%は530.007円になりますが、今回は小数点以下は切り捨てて530円で考えます。

ちなみに、この530円は10,000口に対しての値上がり額になります。

で、本題はここからです。

ひふみ投信の基準価額の前日比1%前後程度の変動(値上がり・値下がり)は日常茶飯事で、これは運用がスタートした10年前からから現在まで、そしてこれから先もよくあることだと思います。

金額で見ても、基準価額が53,007円の「530円の値上がり」ですから、正直、嬉しいけど普通なのでビックリはしません。

しかし、10年前の基準価額が10,000円の頃の「530円の値上がり」だと、『前日比+5.3%の値上がり』になるので、これはビックリ仰天です。

1日に5.3%の値上がりなんて滅多にないので多分大騒ぎです。

逆に、10年前の基準価額が10,000円の頃の1%の値上がりは100円の値上がりになりますが、基準価額が現在の53,007円の100円は0.189%の値上がりにしかなりません。

ということは、

投資信託の基準価額は一定範囲の率(%)で変動し、その結果が変動した金額(円)になるということになります。

マザーファンドが同じひふみ投信・ひふみプラス・ひふみ年金の基準価額はばらばらなので、毎日の変動額も当然ばらばらになりますが、変動率(騰落率%)は3本ともほぼ同じになります。

ということは、ひふみ投信の基準価額は、率(%)で変動しているということになります。

ひふみ投信が率で変動するということは、他の投資信託も同じように率で変動するということになります。

日経平均株価やTOPIXも同じで、たとえば日経平均が23,000円の時の1%の値上がりは230円になりますが、リーマンショック後の株価が7,000円の時の230円の値上がりは3.29%の値上がりになるので間違いなくニュースになります。

関連記事:【日経平均株価と複利について】投資信託業界は複利効果を良いように書きすぎ!

まとめると

・投資信託の基準価額は前日比で変動するので、同じように保有ファンドの資産評価額も前日比で変動する。

・資産評価額には利益(含み益)も含まれているので、投資信託は毎月分配型もインデックスも自動的に複利運用。

たまに複利効果の説明で、「長期になればなるほど利益が利益を生んで雪だるま…」的な記事を見かけますが、この説明は下手すると「保有ファンドが値上がりしなくても長期間保有すれば複利効果で資産は殖える」と勘違いしてしまいます。

特に最近はイデコやつみたてNISAのメリットと複利効果をセットで説明している記事が多いので、くれぐれも慎重に。

関連記事イデコ(ideco)にメリットを感じない理由/60歳まで引出せないのはデメリットでありリスクだ!

※投資信託や日経平均株価・TOPIX・NYダウ等の指数がなぜ率(%)で変動するのかは、多分、経済学的な話になると思うので僕にはわかりません。

関連記事投資信託の複利効果をジェイリバイブとインデックスのチャート(基準価額の推移)で確認してみる

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